#15 威風のごとく…

2006.7.12作成
2006.7.14修正

アバンタイトル

まだ子供だった頃、私は私という殻に閉じこもっていた。そこから抜け出せないまま、何年もの間、ひとりもの想いにふけっていた…(中略)荒ぶる魂を閉じこめる、この強固な殻を打ち砕く風が来るのを、ただひたすらに…。

今週のミシェルのポエムはあるいは、この頑なに守ってきた処女はクレオに奪って欲しかったのに、という意味なのでしょうか。

炭坑節

クレオとアイメルを含む囚人一同が、発破を使った鉱山掘りの重労働にいそしんでいます。

ぶつくさと言うアイメルを看守が注意したことから思わずアイメルがぶち切れそうになりますが、そんなアイメルにクレオは「おい」と声をかけたうえ「汗くせぇぞ」と言い放ちます。アイメルの戦意を削ぐ作戦であるとはいえ、デリカシーのかけらもありません。

作画がアレでナニなこともあって今週のアイメルは先週とうって変わって萌え度がほとんどないのですが、それはそれとして一応女の子のアイメルは戦意を喪失し、どうやらゴタゴタは避けられたようです。

もと牢名主「要するにうるさいってことだ、ね。兄貴。」
クレオ「勝手に兄貴とか呼ぶんじゃねぇ…」
もと牢名主「へい、兄貴。」

先週の牢名主(名前はボンベイ…でいいのかなぁ)は、すでに牢名主になったクレオのことを「兄貴」呼ばわりしています。

もと牢名主「姉御〜今はおとなしくしててくだせぇ。睨まれるだけ損ですぜ。」
アイメル「うっせぇなぁ、分かってるよ。」

当然のごとくアイメルは「姉御」呼ばわりです。分かりやすい序列です。

そして刑務所の日常の描写と言えば、次に来るのは食事のシーンと相場が決まっています。

アイメル「おい!たったこれっぽっちかよ!」
看守「そこ!静かにしろ!」

味はともかく、どうやら育ち盛りのアイメルには、この量ではぜんぜん足りないようです。

アイメル「…たく、一体いつまでこんなもん食わせる気だ。」
クレオ「食っとけ。」
アイメル「…そう言ってる本人が手がついてねぇじゃん。」

クレオ「とっといたんだ。あ・ね・ごのために。」

クレオは自分のぶんの青汁シチューをアイメルの皿にぶちまけます。随分皿の大きさが違うように見えるのは、きっと目の錯覚でしょう。

アイメル「喧嘩打ってんのか?」

クレオ「その元気、無駄に使うな…。」

クレオにそう言われたアイメルは、スープを残さず全部たいらげます。

アイメル「…ゲロまずぅ。」

しかしクレオも食べなければいけない病み上がりの身体であるのは明らかですし、アイメルを毒味役に使ったわけでもないのでしょうから、これはどう見てもクレオはまずくて残したと見るのが妥当です。やっぱり小学生並みです。

それはそれとして、僕らのクレオは脱走のための情報収集に余念がないようです。

傷ついたのは誰の心

一方、コート・ドールではミシェルが鬱々としながらルネッサンスな風呂に入っています。

先週ヴェッティの部屋を裸で飛び出した直後のシーンのようにも見えますし、いくらか時間が経過しているようにも見えます。

ミシェル「けがされたのはこの身体だけだ…心まで、けがされたわけでは、ない…」

ミシェル「それは分かっている……分かっている筈だっ!」

ミシェルは鏡に映る己の姿に拳を振り上げ、鏡を割ります。

いずれ明確になるとは思いますが、先週からの大きな問題である「果たしてヴェッティはミシェルの貞操を奪ったのか」問題はいまだ明確な結論を得られた状態であるとは言えません。

このミシェルの言葉をそのまま取ればヴェッティはミシェルの貞操を奪ったと考えられるものの、経験のないミシェルが勘違いをしている可能性も普通にあると思われます。

筆者としては、このアニメのベタな演出ぶりからすれば、仮にヴェッティがミシェルの処女を奪ったとすれば間違いなくベッドの上に血痕を描く筈であるという観点から、ミシェルが今なお処女である説を推したい所。まあ、あにうえと経験済かもしれませんが。

「こんな辱めを受けながらも、生きている必要があるのでしょうか…。あにうえ…ちちうえ…。」

そしてミシェルは、床に落ちた鏡の破片を手に取り、自らの喉に突きつけてあるいは自害をと考えます。

しかしそんなミシェルの耳に「天使の翼だな」と、聞こえない筈のクレオの声が響きます。ミシェルは「はっ」とし、どうやら自害を思いとどまったようです。

もちろんこのセリフは第7話の問題のシーンでのクレオの謎セリフなわけですが、なぜこのセリフを聞いてミシェルが自害を思いとどまったのかは、実はよく分かりません。なにかの伏線でしょうか。

それともあるいは、第7話であれだけの辱めを受けても平気だったんだから生きろ、という意味なのでしょうか。

ミシェル「私は、どうすればいいんだ…どうすれば…。」

それにしても、あるいはシルアが止めにくるかと予想していたんだけど…本当にミシェル、孤独です(涙)。

脱走計画

クレオたちは、作業の合間に脱走計画を練っています。

クレオ「問題は足だな。」
もと牢名主「それについちゃあ『覗きのゲイリー』が…」
ゲイリー「以前おいら、ミュスカの青春を覗こうとして、別のものを見つけちまったんだ…。」
クレオ「別のもの?」
ゲイリー「あぁ。おあつらえ向きの、砂漠の足だ。」

この会話で「ゲイリー」は、中央のタマネギ頭であることが判明しました。(先週は間違って紹介しました。お詫び申し上げます)

わざわざ全員に名前がついていることから考えると、こいつら全員、将来クレオの部下になるのかなぁ…あまりルネッサンスな風が吹いてこない新制クレオ軍のような気がします。

そして決行の日の昼間。囚人たちは作業場所に下りていきます。

手すりも何もない、高所恐怖症の人にはたまらない所です。しかもわざわざ端を歩いているひと多数です。なぜだ。

そしてクレオは、立っていたミュスカの横を通る際に、こっそり話しかけます。ミュスカもこっそり応じます。

クレオ「おれの身体、好きに調べていいぜ。」
ミュスカ「あら、どういう風の吹き回し?」
クレオ「俺も自分の身体のことを知りたくなってな…。」
ミュスカ「では早速、今夜…。」

2人とも目を合わさず口も開けずに会話をしています。ついでに会話の間、周囲の時間の経過も遅くなっているようです。これが高速テレパシー会話という奴なのでしょうか。なんだかスパイ同士が密談をしているみたいでもあります。

将来は分かりませんが、今はただの敵方である筈のミュスカが、何でこんな会話方法につきあっているのかは謎です。

決行の夜

深夜、看守はクレオを起こして連れて行きます。

看守らが部屋を出ていくと、狸寝入りをしていた全員が起きてきます。

アイメル「ガセじゃないんだろうね?」
もと牢名主「大丈夫でさぁ…。」
囚人「ソレイユのメンテという『祭り』は、暦が変わる最後の晩、暦が変わった瞬間に始まる。」
囚人「その際に一瞬だけシステムがダウンして、正門が開くんだど。」

ドアが開かなくなるなら分かるけど、それどういう設計思想のシステムだよ(笑)。

アイメル「じゃあ、何で今まで脱走しなかったのさ?」
囚人「うまくこの監獄を脱け出せたとしても、問題はその後だ。」
囚人「四方はどこまでも続く砂漠だっち。運良く「足」を手に入れても、一番近くの町まで3日はかかるって話だっち…。」
ゲイリー「おまけに噂通りその町があったとしても、この流刑の領土艦から出られるかどうか…」
アイメル「クレオ…」

いけない!ミュスカ先生

そしてクレオはミュスカの部屋で診察を受けます。傍らの機械が、身体に貼ったセンサーからの信号を猛烈な勢いで印字(穿孔?)しています。

職業柄、思わず紙がもったいねぇと思ってしまった筆者ではあります。ソレイユという設定のためとはいえ、電気の存在くらい認めた方が良かったのではこの世界。

ミュスカ「そんな…まさか…。」
クレオ「何だ?」

ミュスカはクレオの身体データから何かを読み取ります。

クレオ「何だって聞いてんだろ?」

ミュスカ「あなた、身体の中に凄いものを持っているわ。」
クレオ「凄いもの?」
ミュスカ「ソレイユよ。」
クレオ「何だと?」
ミュスカ「驚くのも無理はないわ。ソレイユと言えば、すべてのエネルギーの源。それを体内に持っているなんて…。」

驚くどころか、あまりにも意外性のないネタにがっかり感もある視聴者ですが、それはそれとしてクレオは「じゃあ、あのときの胸のうずきは…」と回想します。っていうか自分でも知らなかったのかクレオ。

つまりソレイユが共鳴や反発したということのようです。あのときにヴェッティが何ともないことや、第4話のアレを考えれば、これはソレイユにプラスとマイナスがあると考えるべきなのかもしれません。

ミュスカ「すごい…すごい発見だわ。おねがい。もうちょっとだけ調べさせて。」

ミュスカはハァハァしながらメスを取り出します。

平気で金の卵を産むニワトリを解剖してしまいそうなミュスカたんに、ちょっと萌え。

クレオ「そろそろ潮時だな。」

クレオは身体のセンサーをむしり取り、ミュスカを後ろから羽交い締めにします。

ミュスカ「無駄よ。この監獄からは出られないわ。」

クレオ「今日がなんの日か知ってるか?」
ミュスカ「…はっ。」
クレオ「まだ半信半疑だったが、いまので確信に変わったぜ。」

やっぱりクレオくんと言えば、ハッタリですね。

この頃には、「おい、開けろ!」と外から叫び声と、ドアを叩く音がしています。どうやら異変に気がついた外の衛兵が中に入ろうとしているようですが、ドアに鍵がかかっているようです。でもクレオがドアを閉められた暇はない以上、鍵をかけたのはミュスカみたいなんですけど(笑)。

ミュスカ「たとえ外に出られても、町まではたどりつけないわ!」
クレオ「だからお前に借りるんだよ。砂漠の足を。」

そして中に入ってきた衛兵が見たのは、男性向け同人誌の表紙のようなミュスカのサービスカットでした。

衛兵がミュスカにハァハァしているうちに自分の囚人服を衛兵の服と着替えて不意をつき、クレオは入ってきた衛兵も倒して、ミュスカの部屋を出ます。

ここからしばらく、クレオの脱出劇になります。

夜を走る

クレオはミュスカの乗り物を奪い、システムダウンの時を狙って飛び出します。

暗くてよく分からないのですが、いわゆる普通の「車」とは違うようです。

そういえば、公式サイトの「メカニック」のページって、どうなっちゃったんでしょう。

乗り物で強引に正門を突破したクレオでしたが、外で待ちかまえていた看守長シークの率いる衛士たちから、雨のように大量の矢が降り注ぎます。

さすがのクレオもむきだしの操縦席に座っていることができず、乗り物を捨てます。

乗り物はそのままどこぞにぶつかります。クレオいきなり脱走失敗です。

シーク「どうだ。罠にはまった気分は。」
クレオ「ちっ。道理でうまく行き過ぎると思ったぜ。」
シーク「さて。このまま戻ってカマキリ女の餌食になるか、それとも砂漠を走って我々の射撃練習の的になるか。」

クレオ「どっちも気が進まねぇな…。」
シーク「では、ここで死にたまえ。」

と、その時、例の乗り物がいきなり爆発します。理由はよく分かりません。ソレイユの引火でしょうか。

カット割からはクレオがそのタイミングを察知していたようにも見えるので、時限爆弾でもと思えなくもないですが、それを仕掛けたタイミングがあったようにも見えませんし、自分が乗って逃げるものに仕掛ける理由もよく分かりません。

クレオはその隙をついて、再度建物の中に駆け戻ります。クレオ迷走してます。

シーク「逃がすな、追え、追えっ!」

敷地内を走るクレオは、例によって雨のように降り注ぐ矢を、今日は剣も持っていないので、ひたすらよけます。

衛士「トンネルへ逃げたぞ!」
シーク「馬鹿め…袋のネズミだ。」

そしてトンネルからとある坑道へ逃げたクレオは「うわーっ」と、どこぞの穴に落ちてしまいます。

普通は脱獄ものといえば、いかに緻密な計画でそれを実行するかということが専らサスペンスな見せ場になるわけですが、今夜のクレオの行動は、どう見てもただの行き当たりばったりです。本当にありがとうございました。ちょっとルネッサンス分がなさ過ぎです。

シーク「どうした?」
衛士「はっ…囚人が、最深部へ続く坑道へ。」
シーク「慌てることはない。3番坑をすべて封鎖し、4番坑で迂回しろ。」
衛士「はっ。」

そこへどう縛めを解いたのかはよく分からない、ミュスカが駆けつけてきました。

ミュスカ「私の検体は?」
シーク「いま、追っている。」
ミュスカ「お願い、殺さないで。貴重な検体なの。」
シーク「邪魔だ。」

そしてクレオは、さらなる坑道の奥で、謎の部屋と、謎の老人を発見します。

クレオ「…ここは?」

Bパートはもう少しはルネッサンスな展開が欲しいですね、と思わせつつAパート終了です。

傷心のヴェッティ様

泣きそうな顔で庭で赤薔薇を愛でるヴェッティ様です。明らかに先週のショックからまだ全然立ち直っていないようです。

ミシェルが女であったことがヴェッティ様にとってどの程度のダメージであったのかはいまだ議論の余地はあるものの、とりあえずヴェッティ様の心に「追い求めてきた目的の喪失」という大きな穴が空いていることは確かです。この穴は、いったい誰が埋めてくれるのでしょうか。

レイチェル「この場所でしたわね…わたくしたちが契りを交わしたの。あのとき、あなたはこうおっしゃいました。『偽りの愛も、いつか真実に変えてみせましょう』と…。」

この「契り」というのはもちろん第11話での「結婚の合意」のことを差しているのでしょうが、なんだかそれから青姦でもしていたように聞こえなくもありません。

レイチェル「なのに最近のあなたはいつも遠くを見つめてばかり…。残酷な方…。こちらが心を閉ざせば、無理矢理にでも入ってくるのに、いざ心を開けば近寄ろうともしない…。」

それは「釣った魚に餌はやらない」という奴でしょうか。

ヴェッティ「誤解です。」
レイチェル「いいえ。なのに相手の心を虜にしてしまう。愛のない契りと覚悟していましたのに…。」

そしてレイチェルは、ヴェッティに後ろから抱きつき、ヴェッティの胸元をまさぐります

これではツンデレどころかただのデレデレ、あるいはそれを通り越した単なる発情キャラですがなレイチェル。信じていたのに!

しかしヴェッティはそんなレイチェルの腕をやんわりとふりほどいて拒絶し、その場を立ち去ります。

レイチェル「ならば今度は、わたくしが振り向かせてみせます!あなたの心を!」

とりあえずレイチェルには、ヴェッティ様の心の穴を埋めることはできなかったようです。

ヴェッティの求めるもの

今度はラルフにバトンタッチです。

ラルフはヴェッティの姿を求め、屋敷内を探し回ります。

ラルフ「ヴェッティ様… ヴェッティ様… もう、ヴェッティ様ったら…。」

ラルフが発見したのは、うずくまって苦しんでいるヴェッティの姿でした。

また例の右眼の発作が起こっているためであると思われますが、さっきの中庭のシーンからつなげると「女であるレイチェルに抱き締められて気持ち悪くなって道端で吐いているヴェッティ」のように見えなくもありません。

ラルフ「ヴェッティ様!しっかりして下さい。大丈夫ですか?」
ヴェッティ「騒ぐな…」
ラルフ「でも…。」
ヴェッティ「何が足りない…。」
ラルフ「え?」

ヴェッティ「あと僅かで領土戦艦はすべて揃い、わが命は永遠となるというのに…。この喪失感は何だ?胸をえぐるその寂しさは!」
ラルフ「ヴェッティ様…。」

とりあえず介抱する方も大変ですから、痛んでいるのは右眼なのか心なのか、どっちかにしてくれませんかヴェッティ様。

おさらい:
第9話ではぼかした言い方でしたが、どうやら「すべての領土艦が合体=古代宇宙戦艦」という理解でいいようです。もしかしたら合体おもちゃも出るのでしょうか。

しかしこうなると、反乱側にとっての「領土艦を破壊する」という自爆テロがヴェッティには致命傷になってしまいます。ヴェッティは決してこの目的を知られないように、征服を進める必要があると思います。

謎の老人

部屋にいた謎の老人は、入ってきたクレオに対して、壁の本を取ってくれんかと頼みます。

クレオ「あいにくそんな暇はねぇ。追われてんだ。」
老人「それで?」
クレオ「しばらく、かくまって貰いてぇ。」

老人「ほう…だがわしが看守だったら、どうする?」
クレオ「何?」
老人「わしはお主を売るかもしれんぞ。」
クレオ「ち…分かったよ」

クレオは部屋を出ていこうとします。

老人「待たんか。」
クレオ「何だよ。」
老人「行くなら本を取ってから行け。」

横柄なじじいに呆れ気味のクレオでしたが、そこに集団で走る足音が。追っ手が迫ってきたようです。ピンチですクレオ。

生き恥

衛士「面会だ。」 へクター「ミシェル!」

ミシェルの前に、ぼろぼろになったヘクターがやってきました。

ヘクター「コンラッドは、人民軍幹部を、神聖皇帝軍幹部と招くと約束し」
(むぐ)
ヘクター「文書まで交わしたんです。なのに、その文書を一方的に破棄し、幹部の多くは逮捕されてしまいました。」
(むぐ)

ヘクター「そして、もっとも屈辱的な扱いで」
(むぐ)
ヘクター「受けているのは」
(むぐ)
ヘクター「この私です。」

なんだか変なノイズが混じっているなぁと思ったら、がっついて食べながら喋ってましたヘクター。前のカットではテーブルの上に何も乗っていませんけど。

服のボロボロ具合からも、何日も何を食べていなかったということだとは思いますが、あんまりな演出です。

奥さんと娘さんはどうなったのかなぁヘクター。愛想を尽かして出ていった位ならいいんだけど…。

ヘクター「和平の一番の功労者であるにもかかわらず、皇帝軍からは無視され逮捕もされません。同志からは裏切り者と罵られ、何度も殺されかけて、もはや私にはどこにも行き場がないんです!」

ミシェル「…それで私にどうしろと言うのだ?」

ヘクター「是非きみからもヴェッティに進言して欲しいんです! 私を幹部にすれば、優秀な部下になります。ヴェッティが一目を置くきみの言葉なら、かれも耳を傾けてくれるでしょう。お願いです。わたしには人民と貴族が平和に暮らせる改革案が…」

知らなかったとはいえ、いまヴェッティと顔を合わせたら屈辱で舌を噛みきってしまいそうなミシェルにヴェッティへの仲介を頼むとは、間が悪いにも程がありますヘクター。

とうとうミシェルは、ブチ切れて席を立ってしまいます。

ミシェル「帰ってくれないか。」
ヘクター「しっ…しかし、それではヴェッティが…。」
ミシェル「わたしがお前を手にかける前に、立ち去れと言っているんだ!」

ヘクター「き…君もみんなと同じ意見なんですね。わたしのせいで負けたと。」
ミシェル「違うというのか?」
ヘクター「戦いだけが解決法ではないんですよ。争いは何も生み出しません。」
ミシェル「ではなぜテオドリックを殺した?」
ヘクター「…それは。」

ミシェル「中途半端な和平がなにを生んだ。多くの無駄な血が流れただけではないか。」

ヘクターは知りませんが、無駄な血と一緒に、ミシェルの誇りや貞操も流れてしまいました。

ミシェル「お前は最低だ。二度と私の前に現れるな。」

ミシェルに拒絶され落胆して去ろうとするヘクターでしたが、それでもテーブルの上の果物類を持って行く姿に視聴者の失笑が集まります。

ちなみにこの果物皿は、いくら取っても中身が減らない魔法の果物皿であったりもします。

ヘクター「…ふ…ふふ…見ていてください。わたしは近い将来反乱軍を束ね、ふたたび革命を起こしてみせます!必ずですよ!」

これがヘクターの最後のカットになるのでしょうか。今後出番があるとしたら、道端でのたれ死んでいるか、道端で狂っているか、大事な場面で重要人物の誰かを刺して場を滅茶苦茶にしてしまう狂人の役くらいしかないような気がします。

こっちも生き恥

そしてクレオが逃げ込んだ部屋に、シークたちがやってきました。

シーク「失礼いたします。ここに看守服の男が逃げてきませんでしたか?」
老人「久しぶりだなシーク君。元気そうじゃないか。」
シーク「ありがとうございます。提督もお元気そうで、何よりです。」

老人「看守服の男なら、毎日わしに食事を運んできてくれているが?」
シーク「いえ。実はさきほど囚人が1人脱走いたしました。」
老人「ほう。君にしてはヘマをしたものだな。」

じじい、シークをおちょくりまくっています。

シーク「…申し訳ありませんが、なかを改めさせていただきます。」
老人「好きにしたまえ。」
シーク「では。」
老人「待て。改めていいとは言ったが入っていいとは言ってないぞ。」

お前はどこの「ヴェニスの商人」だよ。さすがのシークも失笑します。

シーク「…提督。わたしは職務を全うしたいだけです。」
老人「ならば今すぐ、わたしを殺せ。職務を全うすると言うんなら、まずこのわしを処刑したらどうだ? こうして捕虜になり何十年もの間、生き恥を晒すことは武人として最大の屈辱。きみはわしから武人としての誇りさえも奪おうと言うのか。」

シーク「…いいでしょう。ここはあなたの口車に乗せられたことにしておきます。しかし…二度目はありませんよ。」

シークは提督を尊敬しているようであり、あるいはかつては王家筋の人間だったということなのかもしれません。

こうしてシークは去り、ひとまずクレオの危機は去ったものの、シークは「このブロックを完全に閉鎖しろ。ネズミ一匹外に出すな。」と言い残します。まぁ提督がクレオを匿っているのは明白ですし。

出番待ち

帝国軍は拿捕したガラスの戦艦を、いろいろ調べています。修理もしてくれているようです。

アイパッチ「けっ…俺たちの大切な艦を、ベタベタ汚ぇ手で触りやがって…。…胸くそ悪ぃ!」

ここがどこかはよく分かりませんが、それをどこかからこっそり見つつ、酒を飲んでいるアイパッチです。

のび太「飲み過ぎは良くないよ。」

のび太と本田くんもいました。どうやらこの3人は帝国の手を逃れて、どこか近くに潜伏して戦艦を奪い返すことを狙っているようです。

中の人もブログで書いていますが、今週のこの3人の出番はこれだけです。本田くんの中の人に至ってはスタジオに呼ばれてすらいないっぽいです(クレジットに名前がありません)。

説教じじい

クレオ「あんたも囚人だったとはな…助かったぜ。」
じじい「脱獄に失敗したのか?」
クレオ「まだこれからだ。」
じじい「わしが助けなかったら、おぬしは捕まり、殺されていた。 」
クレオ「かもしれねぇな。」

じじい「世の中にはひとの好意と運だけで生きている奴がいるが、まさにおぬしがそうだ。」
クレオ「下らねぇ。」
じじい「下らないか? 生きる価値のない人間ほど、そういう口をきくものだ。」

中身の伴わない強がりばかりのクレオの態度に、じじいの説教が炸裂します。

じじい「薄っぺらな考えでまわりに迷惑をかけ、もっとも下らない自分を否定することはせず、開きなおってのうのうと生きている。 そういう奴はものごとを深く考えない。とことんまで突き詰めることがない。魂がくすぶったまま、蝋燭一本の輝きもない。だからひとを深く愛することもできない。そんな奴が生き延びてなんになる。おぬしなど、助けるべきではなかった…。」

じじい、ボロクソ言ってます。

クレオ「あんた、いったい何もんだ?」
じじい「もういい、行け。だが命は大切にすることだ。生きていればいい風が吹くこともある。その風に乗って生きろ。」

クレオは、はっとします。そして…

じじい&クレオ「風はやがて嵐を呼ぶ」

セリフを合わされて、今度はじじいの方が驚きます。

じじい「…おぬし、なぜそのセリフを。」
クレオ「エッカルドの口癖だ。」

ワンパターンなセリフというのも、たまには役にたつことがあるものですね。

君の名は

じじい「エッカルド…」
クレオ「ああ…俺の育ての親だ。」
じじい「!…もしや、おぬしは…」
クレオ「俺か。俺の名は…。」
じじい「クレオ・アイオロス・コルベーユ・ド・ヴェール…ああ。」

この場にアイメルが居たら「…長ぇ」と毒づかれてしまうこと必至の、ルネッサンスなクレオの本名です。

クレオ「そういうあんたは…待てよ。あんたさっき『提督』とか呼ばれて…」

じじい、うなづいてひざまづきます。さっきあれほどクレオをボロクソに言ったのは双方スルーするのが大人の態度です。

クレオ「エッカルドから聞いてるぜ。あんたのことはよ。そうか。あんた生きてたんだな。ガウェイン提督。」

じじい「お待ちしておりました。殿下」

まさに「運だけで生きている」(ガウェイン提督・談)クレオに相応しいご都合主義運命の導きのもとで、いよいよクレオはヴェッティに再度立ち向かうための足がかりを得たようでした。


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