#14 夜明のごとく…

2006.7.5作成
2006.7.7修正

アバンタイトル

我々が暮らすこの銀河は、宇宙の中心、黒十字へ向かってゆっくりと近づいている。その黒い十字を越えた時、我々は新たな超銀河を手に入れられると、十字星教は説いていた。そこには究極の理想が待っていると…。だがクレオ、おまえはあの時、銀河のさいはてで何を思っていたんだ…。

さりげなく重要な設定ネタ明かしを本編でなくこっちでしています。すでにガラ艦の宇宙が「我々の宇宙」と違うものであることは周知の事実なわけですが、どうやらこの「十字星」が2つの宇宙の境界である模様。ただし文脈から言えば、彼らの言う究極の理想の「超銀河」というのがこの「我々の銀河」である筈なのですが…。内容的にはあっちこそ「超銀河」だけどさ。

また、十字星にまるで排水口のごとく、宇宙船の残骸群が吸い込まれてくるくる回っていることにも注意が必要です。すでに物語後半の目標としてヴェッティの「パーツ集め」が提示されているわけですが、この分だと残りのパーツの大半がここに溜まっていることにできますね。やはり「ガラスの艦隊」はいつでも打ち切れる2クールで終われる話なのかもしれません。

嵐を呼ぶ男

夕暮に響くハーモニカの音色。夕陽の中で海を見ながらハーモニカを吹く真っ赤なスカーフの男という時点で、このアニメでは該当者は1名しかおりません。ついでに曲もいつものクレオの持ち歌です。

声「クレオ…クレオ!」
少年「エッカルド!」

これが第4話で名前だけ出てきたエッカルドのようで、どうやらこれはクレオの回想か夢のシーンであるようです。

エッカルド「風の向こうに何か見えたのか?」
クレオ「ああ。俺の銀河だ。」

クレジットによればこの時クレオ10歳。ちょっと老けすぎのような気もしますが、ともあれすでに現在のクレオを思わせるビッグマウスを叩いています。というよりも現在のクレオが小学生並みというべきなのでしょう。

エッカルド「お前は風に好かれているからな。」
クレオ「ああ。でも俺はもっとでっけえもんに好かれてるぜ。」
エッカルド「でかい物?」
クレオ「この宇宙全部だ。」
エッカルド「それでいい。お前はその風に乗って生きろ。風はやがて、嵐を呼ぶ。ふふふ…はっはっはっはっ。」

これはどう見ても王家の暮らしではないので、これは王家が滅びた後で「銀河のさいはて」に落ち延びた後の2人の姿ということでしょう。そしてクレオは剣の達人エッカルドに、剣を習いビッグマウスと王家復興の夢を吹き込まれて育ったというわけですね。

エロ担当キャラ、キターッ!

夢から覚めたクレオは、自分が手術台の上に拘束されていることに気がついて暴れます。

両手両足に鉄の輪っかという、21世紀のアニメには見えないルネッサンスな描写にしびれます。

女「気がついたようね。」

公式プレビューの時点で「監獄の女医」「歪んだ興味」という単語が出た時点で激しくエロい展開をとの筆者の期待を決して裏切ることなく、エロい格好とアングルでつかつかと歩いてきた女医ミュスカの登場です。このカットだけでご飯3杯はいけますね。

クレオ「ここは、どこだ…? 天国にしちゃ、趣味が悪すぎる…。」

ミュスカはメスをくるくる回して「あらあら。あなたにはまず躾が必要みたいね。」と言い、クレオの心臓を貫いた胸の傷を包帯の上から「ぐい」と指で押します。

クレオ「ぐぁっ!」
ミュスカ「口のきき方、気をつけなさい。あなた、ここに来る前のことを覚えてないの?」

当然のごとくサディストの美人女医でしたミュスカ。白衣左胸の「黒十字」はファミコンの十字ボタンのようにも見えますが、これは明らかに本当はナチスの鉤十字を描きたかったのであろうと推定されます。元ネタは1970年代の最低映画「ナチ女収容所/悪魔の生体実験」あたりでしょうか。

ともあれまだ夏のコミケには何とか間に合いますので、ひとつ男性向け創作を同人作家の方々には心からお願いしたい所です。

ここに来る前のこと

画面は第12話での、クレオがヴェッティに刺されてからの回想シーンにつながります。

第12話ではここでアイメルがクレオを脱出ポッドに乗せ、そこに兵士が乱入、爆発…というシーンだったわけですが、どうやらあの「爆発」は、クレオ艦が爆発したのではなく脱出ポッド射出のものであったようです。急いで乗れたんですね。

お詫びと訂正:

筆者はここのシーンと、あと雑誌エピソードの先行紹介での今週の「囚人」の意味を誤解して、第12話の時点で「全員捕まった」と書いてしまいましたが、実際にはクレオとアイメルはこのように帝国の手から逃れていたわけですね。深くお詫び申しあげます。

そして宇宙を漂う脱出ポッドです。ロクな推進力もない脱出ポッドなど本気で宇宙船で追いかければどう考えても速攻で捕らえられてしまう代物なのですが、どうやら帝国側はクレオ達の脱出ポッドの射出を知っても、何も手を打たなかったようです。

このアニメではとかく人民軍のヘタレ振りばかりが話題になるわけですが、実は帝国側もけっこう粗忽です。

クレオ「う…ううう…」
アイメル「寒いのか?」

寒いというより単に傷が痛いだけのようにも見えますが、アイメルは苦しむクレオに身を寄せて暖めようとします。

アイメル「お前の身体、こんなに熱いのに…」

絶望的に胸が小さいため筆者も敢えて目をそらしていたのですが、どうやらそろそろアイメルはこのアニメの中で一番のいい女であることを認めるべき時期に来たようです。

このポッドの中の2人をネタに男性向け創作を1本作るのも勿論ありでしょう。この時のクレオは重傷を負ってはいるわけですが、それは大した問題ではなく、むしろ「元気づける」というネタにすることもできるわけで(笑)。

そして2人のポッドはどこぞの砂漠の惑星に漂着し、謎の集団に捕らわれます。

クレオが戦闘不能状態であることもあり、ここで2人はおとなしく捕まったということのようです。

ミュスカ「あなたの刺し傷、肺にまで届いていたのよ。命があるだけでも感謝なさい。」

どう見てもヴェッティの剣はクレオの身体を貫通していたように見えたのですが…。

ミュスカ「そうそう、あなたのお連れさん、一足先に野獣の檻に入っているわ。今頃はもう…。」

アイメルハード

そういうわけで特にひねりもなく、野獣の檻に投獄されたアイメルに貞操の危機が迫っています。

アイメル「うわっ!痛ぇなあ!もっと丁寧に扱え!おい、こら! …レディを何だと思ってんだ。」

白と黒の太い横縞の囚人服なんて、アメリカの一コマ漫画かドリフターズ位でしかお目にかかるのは難しい代物なわけですが、当然のごとくこれが出てくるあたりが「ガラスの艦隊」クオリティ。

胸こそないもののアイメルも立派な女性であるわけなので、当然のごとくそこに飢えた喪男たちが迫ってきます。

「ぐへへへへ…」
「ああ、青春の匂いだぁ…」
「久しぶりの新入りだっち。」
「お肌すべすべだどぉ。」
「うまそうっす。」

アイメル「…動物園だな、こりゃ。」

ここで視聴者が、囚人たちに輪姦されたうえ「でも感じちゃう」なアイメルを妄想するのは、まったく自然なことでしょう。

よお、カール

クレオ「なるほど。つまりここは地獄の一丁目ってわけだ。」
ミュスカ「そ。つまりあなたは囚人。ここで生き延びたいと思っているなら、立場を弁えて行動なさい。」
クレオ「いやだ。…と言ったら?」

ミュスカ「粛正するだけよ。」

と言いつつミュスカはメスを「しゅっ」と投げ、それは壁の帝国の紋章のタペストリーに突き刺さります。ここが帝国の支配下にある地域であり、かつ(少なくともミュスカは)帝国に敬意など払っていないことが分かります。

クレオ「…退屈しなくて済みそうだ。」

ミュスカはクレオの尋問を開始します。

ミュスカ「あなた、名前は?」
クレオ「名前…俺の?」

ミュスカ「重傷を負ったことによる、一時的な記憶の混濁ね。」

普通は黙秘を疑いそうなものですが、ミュスカはこんな所で「カリオストロの城」ネタを振ります。好きなんですね。

ミュスカ「ま、名前なんてどうでもいいわ。興味のあるのは身体の方よ。 あなた、驚異的な治癒能力を持っているわ。それに気がつかなかったら手当なんかしなかったわ。もっとも、放っておいても自然に回復したかもしれないけど。」

クレオ「だったら放っておけよ…。」
ミュスカ「全身にある外科手術の跡と、なにか関係があるのかしら?」
クレオ「あんた医者なんだろ。」
ミュスカ「ふっふふ…じゃ、調べさせて貰うわ。」

クレオの全身の傷も、刀傷でなく(ヴェッティ同様の)手術跡だったのですね。これは例の「右目と心臓」の伏線と思われ。

青春時代

ちんこを振り立てて襲ってくる野獣の群れを、アイメルは華麗に撃退します。

囚人「なかなか、やるじゃねぇか、若ぇの」
アイメル「久しぶりに燃えてきたぜ。」

囚人「青春だぁー!」

スペシャルブログの猪股プロデューサーによれば、こいつには「ゲイリー」という立派な名前がついているようですが、どう見ても目を血走らせたただの「囚人A」「変態A」で十分なキャラです。この無駄な力の入りかたが「ガラスの艦隊」クオリティ。

女囚「…あんた、好きにさせといていいのかい?」

スキンヘッドの女囚が、台上でいびきをかいている大男(牢名主と思われ)に話しかけます。女はこの大男の女房か情婦なのでしょう。女囚はこの1人だけのようで、仮に女囚と大男が普段こんな雑居房でギシギシアンアンやっているのだとすれば、残りの飢えた囚人たちがアイメルに群がるのも無理からぬことであると言えましょう。

クレオ、間一髪で変態女医ミュスカから逃れるのこと

ミュスカ「さ、じっとしてて頂戴、ぼうや。ちょっとチクっとするだけだから。」

女医というよりマッドサイエンティストなミュスカは、人体実験の手始めとしてクレオにあからさまに怪しい薬を注射しようとします。ピンチですクレオ。

クレオの危機を救ったのは、入ってきた大男でした。

男「勝手な真似は控えて貰おうか。ミュスカ君。」
ミュスカ「なんのことかしら?」
男「とぼけて貰っては困る。」
ミュスカ「これは栄養剤よ!」

男「ほう。では君に打とうか?」
ミュスカ「馬鹿言わないで…大体、看守長がじきじきに来るなんて、どういう風の吹き回し?」

コンラッドとジラードを足して2で割ったような大男です。本編で名前が出ておらず、クレジットによれば多分「シーク」なのですが、断定はできません(囚人の1人1人に名前がついてる…)。仕方がないので当面は「フランケン」と呼ぶことにします。

フランケン「この男、治療が済んだのなら引き渡して貰おうか。」
ミュスカ「まだ治療が必要よ!」
フランケン「そうは見えんがね。」
クレオ「確かに、あんたの方が顔色悪いぜ。」

助けてくれた相手にまで憎まれ口を叩くクレオに、フランケンは「ふんっ」と剣の柄でクレオの傷口をどつきます。うわ痛そう。

フランケン「貴様、先日のいくさから逃げ出してきた、人民軍の革命かぶれか?」
クレオ「さあな…」
フランケン「まあいい。ここは取り調べも裁判も何もない。面倒な奴はすべて監獄行きだ。」
クレオ「上等だよ。」

フランケン「そういうわけだ。」
ミュスカ「待ってよ!この男、変わった検体なの。少しだけでいいから調べさせてよ。」
フランケン「囚人たちが君のことを何と呼んでいるか知っているかね?…なんでも切り刻むカマキリ女だよ。」

こうして、僕らのクレオはまたしても難を逃れました。

どうする、アイメル?

画面ではアイメルが回し蹴りを食らったり、変態にくんかくんかされたり、金蹴りを食らわしたりと色々なのですが、そんな中、とうとう奥で寝ていた牢名主が目を覚ましたようです。

囚人「…か、頭が目を覚ましたぁ…」
女囚「寝起きは特に最悪だよ。」

囚人「おめぇ、早いとこ謝った方がいいぞ。じゃねぇと殺されちまうぞ。」
アイメル「フン。ちっとは骨がありそうだな。」
牢名主「ふふふ…かわいいじゃねぇか。俺の枕にぴったりだ。」

ちなみに2ちゃんスレでは、あまり緊張感のなかった予告などから「実はこいつは昔のアイメルの部下」という予想もあったのですが、どうやらそういうものではなかったようです。

フランケン「危うくミンチにされる所だったな。あの女、3日前にも1人切り刻んで、こっちはもみ消すのにひと苦労だ。」
クレオ「…よう…いくさはどうなった?」
フランケン「やはり、知りたいかね?」
クレオ「…」

フランケン「停戦後、講和条約が結ばれたが、あれは人民軍の全面降伏みたいなものだな。」
クレオ「全面降伏…」

クレオがいつの間にかそこまで人民軍のことを気にかけていたとはやや意外ですが、ともあれ、その後の人民軍は?と視聴者の期待をつなぎつつ、Bパートに続きます。

一枚岩でもない帝国

コンラッド「これにて、全銀河の領土艦、7割が揃いました。」
ヴェッティ「少ない収穫だったね…」
コンラッド「申し訳ありません。バルドー領があそこまで早く逃げるとは。」
ジラード「しかもゴーヌ、メソック、バーズロンを引き連れてだぞ。この責任をどう取るつもりだ?」
コンラッド「ジラードお前も同罪だ。無敵艦隊が聞いて呆れる。」

ラルフ「そうだよ!あの人民軍と五分の勝負じゃ、負けも同然だもの。」
ヴェッティ「ラルフ。」
ラルフ「まったくあの強欲ババア。転んでもただじゃ起きないんだから。」
ヴェッティ「もう、いい…」

ジラード「監視艇をつけてあります。ご指示さえ下されば、今すぐにでも始末して参りますが。」
コンラッド「いいえ。B.B.もこちらの動きを読んでいる筈です。下手に動けば監視艇を沈め、銀河の果てまで逃げるでしょう。そうなれば銀河統一は遠のくばかり。」
ヴェッティ「交渉か力づくか。どちらでもいい。なるべく早くすべての領土艦を手に入れるんだ。時間は永遠ではないのだからね。」
コンラッド・ジラード「はっ」

ヴェッティに残された時間は、ということで1人胸を痛めるラルフきゅんです。

もっとも実際の所、万人にとって時間は永遠ではないし、ヴェッティに限らず誰でもいつかは死ぬのですが。死ぬ死ぬと言ってる奴に限って死なないし。

クレオ、散る

帝国のどこかの一室で、ひとり悶々とするミシェルです。

ミシェル「クレオ…わたしたちは負けたのか?」

いやどう見ても負けただろ、というツッコミが入るのはともかく、ミシェルも第12話の続きを回想します。

ミシェルの喉元に剣を突きつけたヴェッティのもとに、ラルフが駆けつけます。

ラルフ「ヴェッティ様!」
ヴェッティ「風は?」
ラルフ「先ほど始末したと報告がありました。」

ミシェル「死んだ?クレオが死んだというのか!?」
ヴェッティ「驚くことはない。すでにあの風はわたしとの勝負で散っていた。それが運命(さだめ)というものだよ…。」

もちろんこれは誤情報であった(担当者は打ち首ものですね)ことを視聴者は知っているわけですが、この時点でそんなことを知る由もないミシェルの深い絶望は、如何ばかりなものでしょうか。

そんなミシェルの絶望を代弁すべく、後ろの薔薇の花びらがはらりと散ります。あまりのベタベタな演出に視聴者を爆笑の渦哀しみの涙に誘わないわけにはいきません。

俺達の出来ないことをやるウウウ!そこに痺れるあこがれるぅうぅぅ!!尊敬するぜガラ艦のスタッフゥゥゥゥ!(AA略)

裏切り者の扱い

ヘクター「コンラッド閣下にお取り次ぎを! 私も神聖皇帝軍の幹部ですよ! なぜ私が入れないんです!」

どうやらコンラッドの屋敷の前で門前払いを食らっているヘクター、ということのようです。そこにコンラッドが馬車で帰宅しました。

コンラッド「何ごとか。」

ヘクター「閣下!閣下、これはどういうことです!」
コンラッド「誰かね、君は。」

素敵なおとぼけ振りです。悪役はこうでなくちゃいけませんね。

ヘクター「…! しらを切るつもりですね…ではこの講和条約の文書はどう言い訳するつもりで…あっ!」

ヘクターは衛士とぶつかって、文書を落としてしまいます。

コンラッド「甘いね君は。君がテオドリックを殺したりしなければ、その文書も有効だったんだがね。残念だよ実に。」

てっきり条文の曖昧な点を突いて反故にするつもりかと思っていたのですが、思った以上にストレートな手でした。もっともさすがのコンラッドもヘクターがテオドリックを刺すことまでは折り込んでいなかったでしょうから、これは結果としてより反故にしやすい理由を選んだということでしょう。

ちなみに公式でも記述がありましたが、結局、よく分からない上下関係ではあったものの、人民軍の「リーダー」は一応テオドリックだったのですよね。傍目にはただのガサツな鍛冶屋でしたけど。

ヘクター「だ…騙したのか。」

気がつくのが遅いよ。

コンラッド「帰りたまえ。君の処遇は君たちの大好きな人民が決めてくれるだろう。」

ヘクター「待ってくださぁい!」

叫ぶヘクターを冷たく突き放してコンラッドは馬車を走らせ、ついでに空証文を踏みつぶします。戻っても良くて裏切り者、最悪でリンチのヘクターは本当に帰る所がなくなってしまいました。実は妻と娘もいるヘクターではありますが、あるいは今後これ以上悲惨な末路を視聴者に見せるのかも、あるいはこのまま消えてしまうのかもしれません。

アイメル、散る?

アイメル「うぉりゃぁ!」「おせえんだよ!」

ぽくぽく牢名主にパンチやキックを入れるアイメルですが、ウェイト差があり過ぎるようです。

牢名主「ふっふっふっ…かゆい、かゆい。」

アイメル「…化け物か、こいつ。」

そしてとうとうアイメルはその拳を掴み取られ、腹にパンチを食らってしまいます。牢名主はぐったりするアイメルに「んー…」とチューを迫ります。僕らのアイメルの大ピンチです。

そこへ看守らがクレオを運んできたため、お楽しみは一時中断になりました。

フランケン「逃げようとすれば、即、殺す。」

仲間同士を同じ房に入れるとは、この牢屋は大甘なことですね。それとも、もしかしたら他に牢はないのでしょうか。

下っ端の囚人がつんつんしても微動だにしないクレオです。さっきはもう少しは元気だったと思うのですが。

下っ端「んふふふふふ。もう死んでるみてぇだぜ。」
アイメル「クレオ!」
牢名主「ふふふ…それじゃあ、ゆっくりと楽しませて貰おうか。」

このまま僕らのアイメルは、男性向け同人誌にネタを提供してしまうことになるのでしょうか。

パーティー・ナイト

「戦勝、ばんざーい!」

皇帝の屋敷で、今回の戦争の祝勝パーティーが開かれました。パーティーと言えば珍奇な衣装のお貴族様、な「ガラスの艦隊」ですが、今回は心なしかいつもよりはマトモなような気もします。慣れただけかもしれませんが。

コンラッド「我が神聖皇帝軍の礎となった諸侯の皆様、本日の戦勝パーティーには素晴らしいゲストをお招きしています。人民軍幹部、ムッシュ、ミシェル・ヴォルバン…。」

貴族様たち「おおーっ」(嘆声)

コンラッド「ご存じの通り彼は人民軍の英雄。いわば、象徴です。我々は彼を神聖皇帝の幹部として招き、今後の銀河の統治に協力して貰うつもりです。」

(拍手)

ミシェル「所詮は、民衆の共感を得るためのお飾りか…。ヴェッティめ…どこまで私を愚弄する気だ…。」

ムカムカしているミシェルに、レイチェルが親しげに話しかけてきます。

レイチェル「はじめまして。ヴェッティ・スフォルツァの、レイチェルです。あなたが理想とする銀河の未来について、お話を伺わせていただけませんか?」
ミシェル「銀河の、未来…。」
レイチェル「そうです。強大な力を持つ神聖皇帝軍に逆らってまで追いかけた、あなたの理想をお聞きしたいのです。」
ミシェル「なぜそのような話を?」
レイチェル「この銀河を憂いているのは、あなただけではありません。十字聖教法皇の娘として生まれた、わたくしも同じ…」

どう見ても若い娘2人が仲良く話しているようにしか見えませんが、なぜ誰もがミシェルを男性だと信じているのか…。もっとも2人をイヤらしい眼で見る後ろの衛士は気がついているのかもしれません。不精ヒゲくらいそれよ。

ヴェッティ「おやおや、何の相談ですか?」
レイチェル「2人で銀河を征服する夢を話していたんですのよ♪」
ヴェッティ「ほう?それは私もうかうかしていられない…。」

余裕かましまくりのヴェッティなのですが、まさかこれが将来、本当のことになるとは夢にも思わなかったようです。そう、老婆の預言詩にあった「双頭の鷲」というのは、愛の神レイチェルと、鉄のサラシを巻いたミシェルのことだったのですね。

もちろんこれは筆者が今思いついた冗談ですので、本気にしないでください。

ミシェル「ヴェッティ。貴様に話がある。」
ヴェッティ「おや、穏やかでないね。では別室へ…。」

いつもの力が出せれば…こんなヴェッティなんかに…!

ミシェル「答えて貰おう。人民軍の幹部を全員逮捕・監禁したのはどういうわけだ?」
ヴェッティ「そうではない。管理しているだけだよ。」
ミシェル「同じことだ! 外出の自由はなく、面会も制限されている!」

ヘクターって、この逮捕・監禁された頭数の中に入っているのかなぁ…。

ヴェッティ「ワインでも飲んで少しは落ち着いたらどうだね? 時間は、たっぷりある。」

というヴェッティの口車に乗せられたミシェルは、注がれたワインを「ぐい」と一気に飲み干してしまいます。あにうえを求めているヴェッティの邪心を知らなかったわけでもあるまいに、相変わらず無防備過ぎですミシェル。

それを見て「…ふ」とほくそ笑むヴェッティです。間違いなくクスリ入りのようですが、これを「睡眠薬」とするか「睡眠薬+媚薬」とするかは、お好みでどうぞ(笑)。

ヴェッティ「きみの扱いは和睦の条約に則っている筈だ。」
ミシェル「停戦した後ででっちあげた条約に、なんの意味がある!」

ヴェッティ「その通りだねぇ。つまり、騙された方が悪いのだよ…。

頃合を見て本性を顕したヴェッティに「なにっ!?」と激昂して立ち上がったミシェルでしたが、とうとうワインに入れた薬が効いてきたようでした。

ミシェル「う…? あ…?」
ヴェッティ「意外だねぇ。きみがワインで酔うなんて…。」
ミシェル「何を…した…」

席を立って近寄ってきたヴェッティに掴みかかろうとしたミシェルは、そのまま脱力してヴェッティの腕の中に崩れ落ちてしまいます。

ヴェッティ「二度目だね。こうして君を抱くのは。」

言うまでもなく一度目は第7話の兄上抱擁のことを指しています。

ミシェル「き…さ…ま…」

ヴェッティ「憎みたまえ。それこそが愛だ。」

倒錯した愛を説きつつ、ヴェッティはミシェルにディープキスをします。ミシェル抵抗できません。

ミシェルが兄上と近親相姦キッスをしていなければ、これがミシェルのファーストキスであった可能性も否定できません。

そんな2人の様子を、ラルフきゅんが涙目で見ていました。今度はレイチェルの時と違って「道具」とか言う言い訳も効きませんし、何よりもヴェッティが「ミシェル」に本気で御執心であることはラルフもよく知っています。ラルフきゅんカワイソス。

ていうかヴェッティよ、お前はいつになったらエッチの前にドアに鍵をかけることを覚えるのだね。

だけど涙が出ちゃう。女の子だもん

普段は気丈なアイメルでしたが、大男の牢名主にのしかかられ、どうにもならない状況に、とうとう涙がこぼれてきました。

ミシェルの貞操の危機にはつい笑ってしまう視聴者も、アイメルの貞操の危機の前には貰い泣きです。

牢名主「泣いているのか!」
アイメル「うるせぇっ!やるならさっさとやりやがれ!」
牢名主「では、遠慮なく…。」

と、危うい所で牢名主の尻に蹴りが入り、牢名主は派手に転げます。

クレオ「自分を安売りするんじゃねぇ…。」

アイメルを助けたのは、もちろんクレオでした。

アイメル「クレオ!」

アイメルはクレオに喜んで駆け寄ります。

牢名主「てめぇ!さっきのは芝居だったのか!」
クレオ「いいから、かかってこいよ…」

牢名主「今日は元気のいい新入りが多いな…やれぇっ!!」

牢名主の命令を受けて囚人達が一斉にクレオに飛びかかります。アイメルでさえあしらえた雑魚の囚人たちなど、クレオには一瞬にしてやられるに決まっているのですが…。

別れの朝

コート・ドールに新しい朝がやってきました。昨夜睡眠薬入りワインで眠らされたミシェルは、呑気にベッドですやすや寝ています。

ミシェル「ん…」

いわゆる朝チュンなシーンなわけですが、どうやらミシェルも目覚めたようです。

起きたミシェルは、自分が全裸であることに気がついて愕然とします。

ミシェル「…!」

どうやら昨夜のことを思い出したらしいミシェルは、ヴェッティの姿を探します。

探すまでもなくガウンを着たヴェッティは、窓際に腰掛けていました。

ミシェル「…何をした。」

ヴェッティ「…」

ミシェル「何をしたと聞いているっ!」

ヴェッティ「…きみには、もう用はない。消えてくれ…。」

ミシェル「…!」

そしてミシェルは「うわぁぁぁぁぁぁぁん」と泣きながら全裸にシーツ姿でヴェッティの寝室を飛び出します。

そんな格好で、一体どこに行くつもりなのでしょうかミシェル。

そんなミシェルの姿を、複雑な表情で眺めるレイチェルの胸中やいかに。

いうまでもなく、これが今回の最大の問題、というより「ガラスの艦隊」のこれまでで最大の問題のシーンです。

ご存知のように、ヴェッティ(♂)は剣術大会でひと目惚れしたミシェルの兄上(♂)を一途に追い求め続けており、そして兄上の亡き後に性別を偽っていたミシェル(♀)をひたすら追い求めてきたという経緯があります。一応ヴェッティは両刀使いであることこそ判明してはいるものの、女は仕方なく抱いているフシがありありのガチホモ振りを示してここまでやってきました。

このため「果たしてヴェッティは、ミシェルが女だと分かったら興味を失うのだろうか」というのは物語の重要なキーだったわけですが、これが今回示されたわけです。

そして、これは中の人の名演技によるところが大きいのですが、上のシーンのヴェッティは微動だにせず、上記の台詞も、ほとんど死にそうな声でつぶやいています。いわば真っ白な灰になって燃え尽きている感じです。

このことから、このシーンは普通に解釈すればてっきり男だと思っていたミシェルが女だと分かって絶望したヴェッティという爆笑の意味になります。このためこの回の反響はすさまじく、2ちゃんやブログで激論になったり、はては

ヴェッティの すごい ガチホモ

とかいうカレイドスター(by GONZO)にかけた句を詠む人も現れる始末。

とにかくほとんどの人がミシェルの奪われた貞操よりもヴェッティ様の深く傷ついた心を問題にしているという事態になっています。まあ、これはヴェッティはミシェルには指一本触れなかったと思えるためでもあるのですが。

とはいえ、まだまだこのアニメには謎や秘密も多く、決して解釈はこれ1本とは限りません。別の考えをお持ちの方もいるでしょう(2ちゃんガラ艦スレではミシェルの処女喪失について大論争が起こりました)。筆者も決して自分の解釈を押し付けるつもりはありません。

そこでこの問題に関しては、この一連のシーンを説明できるおよそ考えうる可能性を、設問形式で挙げておきました。

この夜の真相(PDFファイル73501byte)

「正解」はありませんので、みなさまお好みの答えを選んでくださいませ。

新しい朝が来た。希望の朝だ

当然のことながら、雑魚どもは死にかけとはいえ、クレオの敵ではありません。

牢名主「けっ!この代償は高くつくぜ!」
クレオ「それは、こっちのセリフだ…」

そしてカウンターでクレオのストレートが顔面に決まり、牢名主は倒れます。

アイメル「やったあっ!」
牢名主「こ…この俺が…一発で…」

牢屋を制圧して一息ついたクレオは、周囲を見渡して嘆息します。

クレオ「…しかし、うす汚ねぇ部屋だな。」
アイメル「あした、こいつらに掃除させようぜ!」

クレオ「いや、今すぐだ。たたき起こせ。」
アイメル「あいよ!」

アイメルは倒れている囚人達に蹴りを入れて起こしまくります。

アイメル「おらおらおら!さっきはよくも可愛がってくれたじゃないのさ!」

いつの間にか夜が明け、BGMも一転して軽快に響くハーモニカの音色に変わります。

アイメル「今日からここはあたいが仕切るよ!ほら!いつまで寝てんだ、起きろ!朝だぞー!」

得意の絶頂から一転して絶望の淵に落とされたヴェッティとは対照的に、どうやら未来への希望が見えてきたクレオなのでした。

新エンディング

物語は第2クールに入り、エンディングの曲と絵が一新されました。相変わらず「…これ、誰?」と言いたくならないでもないルネッサンスなokama絵なのですが、それはそれとして、なかなかに意味深なカットです。

実はこのカットについては物語の結末の予想と絡めて言いたいことがないでもないのですが、それはまたの機会にしたいと思います。

次回予告

早まるなミシェル! きみの貞操は、たぶん無事だ!

…いや、だからこそ死にたくなったのかもしれないんだけどさ(笑)。


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